脳梗塞
脳梗塞とは
脳の主要な血管の1本が詰まっても、ほとんどの場合隣の血管から血液が回りこんできます。この回り込んでくる血液(側副血行といいます)が多いか少ないかによって症状が強いか弱いか、脳梗塞の範囲が広いか狭いか、そしてその後の後遺症が重く残るか軽く済むかが決まります。
脳の血管が詰まると、その血管に近い部分は血流がとても少なくなり(虚血コアと言います)早く脳梗塞となってしまいます。そしてその周りには血流が少ないながらも、側副血行でなんとか生きながらえている部分があります。ここは側副血行で生きているもののこのまま血流が少ない状態が続くとやがて壊死して脳梗塞になってしまいます。この、まだなんとか生きているけれども放置するとやがて脳梗塞になってしまう領域を“ペナンブラ”と呼びます。このペナンブラの領域を救うためには、すぐに病院を受診して、すぐに詰まった血管を再開通させないといけません。一般に血流が途絶して3時間以内に再開通が得られれば、このペナンブラ領域が壊死せずに済むことで症状が劇的に改善することがあります。また、脳梗塞に陥ってしまった領域や側副血行の多さにもよりますが、発症から24時間以内であれば再開通治療を行うことで脳梗塞の拡大を食い止めることができ、後遺症が軽くなったという報告もあり、発見が少し遅くなったとしても諦めず、すぐに病院を受診することをお勧めします。
脳梗塞の症状
脳梗塞に対する治療について
①詰まった血栓を薬で溶かす方法(血栓溶解療法)
②詰まった血栓をカテーテルで除去する方法(血栓回収療法)
③血栓で詰まりかけている血管を風船で膨らませて拡げる方法(血管形成術)
④詰まっている血管の先に他の血管をバイパスする方法(バイパス術)
①詰まった血栓を薬で溶かす方法(血栓溶解療法)